礼金(れいきん)

礼金(れいきん)とは不動産を借りる際に貸主に対して(家賃とは別に)支払う金銭のことです。
東京を中心とした関東地方では定着している制度ですが、全国的には礼金と言う金銭が無い地域もあります。

東京で礼金の慣習があるのは

その昔(関東大震災の時や戦後など諸説あります)住む家がなくて困っている人たちが家を貸してもらった「お礼」を払ったのが始まりとか、地方から上京する子供のために親御さんが大家さんへ払ったお金が始まりだとか・・・。
いずれにしても、歴史の流れで東京では礼金が慣習として定着していきましたので、礼金収入を見込んだ賃貸経営をするようになりました。

バブルのころは礼金2ケ月が普通

1980年代から1990年代の初めころ(バブル期)の東京では、礼金は2ケ月分と言う物件が普通で、新築や築浅など人気の高い物件では礼金2.5~3ケ月分と言う物件もありました。

バブル崩壊後

東京の家賃相場が大幅に下落したため、大家さんたちは空室が出る度に家賃を下げることとなります。
大抵の大家さんは、金融機関から借金をしてアパートなどを建築し、家賃収入でローンを支払っていますので、空室が続き家賃収入が無くなるとローン返済が出来なくなります。そのため、家賃を値下げして空室対策をすることとなりました。しかし、満室となってもローン返済に金額が足らないのは困ります。そこで、家賃以外の金銭(礼金や敷金など)を値下げして家賃の値下げ幅を抑えることとしたのです。
つまり、礼金の値下げは、これ以上家賃を下げないための対策だったのです。
借り手が見つからない物件は次々と礼金を1ケ月分にするようになり、それでも決まらない物件は礼金をゼロにするようになりました。

礼金ゼロ物件は家賃が高い場合も

最近では礼金をゼロにする代わりに家賃を高く設定している物件も出て来ています。礼金1ヶ月のままでも借り手が見つかるので、これ以上の礼金の値下げはしない物件もあります。「礼金は払いたくない」と言う方もいますが、お部屋探しは礼金と家賃とのバランスで検討することをオススメします。

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