仲介手数料

仲介手数料(ちゅうかいてすうりょう)とは不動産の契約をするときに仲介をした不動産会社に支払う金銭のことです。
不動産(建物や土地)を「売る・買う・貸す・借りる」場合、不動産屋さんに物件を探してもらったり(不動産会社の公開している物件情報を見たり)、買いたい人や借りたい人(契約の相手方)を探してもらったりします。不動産の取引は、売りたい人(売主)や貸したい人(貸主)が買いたい人(買主)や借りたい人(借主)を自分で探したり、買いたい人や借りたい人が不動産会社の情報を全く見ない状態で物件を探す事は難しいため、不動産屋さんが間に入って(仲介して)契約をします。また、不動産の契約は高額な取引となることが多く、契約の当事者が内容を理解していないとトラブルとなる事もありますので、不動産会社が仲介に入って契約をするのが一般的となっています。
(※家賃10万円の賃貸契約も10年住む人にとっては1,200万円以上の取引となります)

不動産の仲介をする会社は

宅地建物取引業免許(宅建免許)が無い会社は不動産の仲介をすることはできません。都道府県知事(又は国土交通大臣)から免許を貰っている宅地建物取引業者(不動産会社)が、専門知識を持った人物(宅地建物取引士)に重要なことの説明をさせて契約をすることなどが法律で義務付けされています。また、安心して取引が出来るように仲介手数料は上限金額(賃貸の仲介では、貸主と借主から受領する金額の合計が賃料の1ケ月分以内)が法律で定められています。

仲介手数料は高い?安い?

インターネットで物件情報を見たAさんが、気になった物件を内覧するために3件の不動産屋さんに行きました。
どの不動産屋さんも車で物件まで案内をしてくれましたが、Aさんは3件目に行った不動産屋さんで見た物件に契約をすることにしました。
不動産屋さんが契約に必要となる初期費用の説明をしたところ、Aさんからは「自分で探した物件を見て決めただけなのに仲介手数料が高い」とのことです。
仲介手数料は成功報酬(契約が成立して初めて貰える報酬)のため、不動産屋さんは契約をするまでの間は無報酬(無料)で対応をしています。店頭での接客や物件のご案内をしても契約とならない場合、収入はありません。
Aさんが訪問した3件の不動産屋さんは、それぞれ、通信費やガソリン代・駐車場料金・人件費・広告費などで数万円の実費を負担しています。
今回は契約をすることは出来なかった、1件目や2件目の不動産屋さんが無料で対応しているのは、契約となったお客さんからは仲介手数料を貰うことが出来るからです。
インターネットに掲載されている不動産情報は、不動産会社が様々な方法で日々活動をして情報を入手し、広告料金を支払って掲載をしています。不動産屋さんがインターネットに情報を掲載しなければ、Aさんは情報を得ることが出来ませんでした。Aさんが「自分で探した物件なのに手数料が高い!」と言っているのは、通販サイトなどで「自分で見つけた商品なのに高い!」と言っているのと同じことです。
仲介手数料は、契約をする時に契約しなかった物件(不動産屋さん)の分もあわせて払っていると考えてください。

不動産賃貸の説明へ